「人間は二度死ぬ」といわれるとおり、人は他界後に憶いだされなくなった時に再び死が訪れます。
ディズニー映画の『リメンバー・ミー』で描かれているように、
ご先祖様を現世にお迎えする文化は宗教問わず普遍のものです。
当社は、「スマホを使って、大切な人にメッセージを送ったり、
子孫に憶いだしてもらったりできるサービス」を
『セレモニーモバイル事業』と称して推進してまいります。
お墓参りの頻度が高いほど、利用価値が高い墓地といえます。
たとえ子孫が遠方に居ても無理なく維持ができ、親族はもとより
縁者・友人が気軽にお墓参りができるようになれば、
墓地の利用価値は高まると考えています。
当社では『バーチャル墓参り』のプラットフォームを構築して、この課題に取り組んでまいります。
すでに販売する区画のない寺院や霊園事業者対して、持続可能なビジネスモデルを提案いたします。
私の祖父の直七は、60歳で桜島を正面に臨む丘陵の市営霊園の墓地を手に入れ、その風光明媚を大いに自慢したものです。祖母の時子は、先にその墓地に埋葬されました。直七が80歳になり、丘の中腹に位置する墓に通うのがつらくなってからは、麓の花屋さんまで出かけ、本人に代わって墓参りをしてもらうようお願いせざるをえませんでした。80代半ばを過ぎたころからは、自宅で花屋さんに電話をかけて、墓参りをお願いするようになりました。
直七が亡き後、そのお墓をしまうこととなり、駅近くの納骨施設に改葬されました。東京に居を構える父にとって、祖父をその霊園に眠らせるという選択肢はありませんでした。
都市部の墓地は不足する一方で、地方のアクセスしづらい墓地は逆に余る傾向にありますが、都市部に人口が集中する日本においては避けられない事態となっています。アクセスしづらい場所であっても十分な供養ができるのであれば、墓を持ち続けるという選択肢もあるのではないでしょうか。
セレモビ®創業者 政池 英一